優しいリズミカルな揺らぎがあるほうが
抱っこがなぜいい?赤ちゃんの脳の発達には、動かない普通のベッドに寝かせておくのがよいか、それとも、眠っているときでもゆりかごやバウンサーなどで、優しいリズミカルな揺らぎのあるものがよいか、どちらだと思われますか?答えは、後者の優しいリズミカルな揺らぎがあるほうが、よいのだそうです。アカゲザルでのこんな実験があります。なぜアカゲザルなのかというと、サルの仲間でも、新生児の脳が人間の新生児のようにゆっくりと発育するからです。
人間の赤ちゃんに脳の発育過程が似ているからですね。さて、このアカゲザルの赤ちゃんには、代理のお母さんを二匹たてました。二匹とも、布で作られたやわらかい感触ですが、一匹はまったく動かない静かな母ザル、もう一匹は前後に揺れるように工夫された母ザルです。ある子ザルに、この二匹の母ザルと一緒に生活させました。すると、揺れる母ザルのほうに抱きついて、自分でも揺さぶってみることも多かったといいます。
次に、二匹の別の子ザルをつれてきて、動かない静かな母ザルと一緒に生活する子ザル、揺れる母ザルと一緒に生活する子ザル、という風にしっかり分けて育てました。すると、結果はどうだったでしょうか。揺れる母ザルと生活した子ザルは、普通に育ったにもかかわらず、まったく動かない静かな母ザルと生活した子ザルは、落ち着きのないサルに育ってしまいました。これが人間なら、公共の場でも行儀よくできない困った子になるわけです。昔から、ゆりかごとか、揺らしてあやしながら眠らせたりする方法というのは、必要なことだったわけですね。赤ちゃんは話せません。だから、「じっと眠らされてばかりじゃ、僕は、私は、将来もっとお母さんを困らせることになるよ」とは言ってくれないのです。